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言葉は一度手元から離れてしまえば受け手に勝手に解釈されてしまう。どんなに緻密に作られたものでも受け取る人が目を凝らさなければその中には曖昧な印象しか残らない。注意深い人の目に留まれば、それは緻密に作られたものとして受け止められる。結局深かろうと浅かろうと影響が与えられたのならそこに価値は生まれている。誰かが読むまで言葉の羅列は意味を持たない。その人自身が言葉に意味を見出だして意味を持たせている。それは自然に自分の体を動かすのと同じようにように行われている。